自分の会社って今どういう状況なのかな~?
貸借対照表を見ればすぐに分かるよ。
この記事では
- なぜ「貸借対照表」が重要なのか?
- 「貸借対照表」の活用術
の2点を説明していきたいと思います。
最後までお読みいただくと
- 数字で会社が理解できる
- 会社の全体像が見えてくる
- 何をすべきかが見えてくる
以上のことが理解できると思います。
なぜ「貸借対照表」が重要なのか?
貸借対照表は毎年ある決まった瞬間の会社の俯瞰図
会社の日々の営業では、売り上げが上がった下がった、費用が結構掛かったなどという目先のことはよく視界に入ってきます。
これらは誰にでも分かりやすいことですが会社の全体像はなかなか日々の営業では見えてきません。
では会社の全体像を見るにはどうすればいいのか?
その方法が「貸借対照表」です。
貸借対照表というのはある一瞬(決算日)に会社全体を上から見るようなものです。
地図のようなものだと思ってください。
自分が今どこにいて、どこへ進めばいいのかが一目で分かります。
例えば貸借対照表の定番の指標である自己資本比率は、会社の総資産のうち何%を自分の財布から出しているのかが分かります。
他人の財布から出しているほうが多いのか、自分の財布から出しているほうが多いのか、それを知るだけでも進むべき道というのは変わってきます。
貸借対照表を使って全体を見る。
会社の経営においてはとても重要なことです。
損益計算書よりも貸借対照表
決算書で貸借対照表とセットで出てくるのが「損益計算書」です。
では損益計算書は重要ではないのか?という質問に答えるならば
損益計算書も重要ではあるが貸借対照表の方がより重要である
です。
損益計算書というのは会社の1年間の成績表みたいなもので、黒字だ赤字だ、去年より儲けたぞ、というのが分かります。
しかしそこには1年間の損益を見るという視点しかありません。
もっと広い視点で会社を見るならば、やはり貸借対照表の方がふさわしいと思います。
例えば毎年黒字を出している会社が倒産してしまうことがあります。
儲けているのに倒産?おかしな話だと思いますが実際にあるのです。
これは資金繰りがうまく回らないと起こりうることなのです。
会社の財務体質は損益計算書では見えてきません。
基盤の貸借対照表があってこその損益計算書だと思います。
貸借対照表は社長目線
会社では様々な書類がありその中には様々な数字があります。
役職によって気にする数字は違い、営業なら営業成績ですし、経理ならば台帳の細かい数字にまで気を配らなければなりません。
では社長はどうでしょうか?
貸借対照表の視点は経営者の視点とも言えます。
貸借対照表は数字を使って会社の全てを表しています。
会社の全てを把握しないといけない社長にとって最もふさわしい書類ではないでしょうか?
貸借対照表を理解し活用できれば、会社の問題点が見え進むべき方向性も見えてきます。
例えば在庫や保有する固定資産は自分の会社の規模にふさわしいのか、借入と自己資本のバランスはどうか、経営者ならばそのような会社のチェックを常にしていかなければなりません。
経営者として貸借対照表の視点をもって会社を把握していくことは必要不可欠なことです。
「貸借対照表」の活用術
面積グラフで一目瞭然
決算書というと数字がたくさん出てきて聞きなれない言葉もあり、よく分からないという方も多いのではないでしょうか?
数字が苦手な文系の私も、最初の頃は決算の時に税理士さんに説明してもらっても分かったような分からないような感じでした。
正直その数字が何を意味しているのか全く実感が持てませんでした。
しかしある時、決算書を面積グラフにすれば分かりやすい、ということを知りました。
決算書を数字として見るのではなく、数字を元に面積の割合として表したグラフにすれば直観的に決算書を見ることが出来ます。
特に貸借対照表は左と右の合計が必ず一致します。
ということは四角の中心を左右に区切るだけで貸借対照表の分かりやすい図ができるのです。
私もこの方法で決算書を見ていくと、面白いぐらいに理解が出来るようになりました。
○○比率みたいな面倒な計算をしなくても直感として理解が出来ます。
数字だけ見てても分からなかったことが見えてきます。
貸借対照表は図として捉えた方が分かりやすく理解も深まります。
大事なのは細かい数字ではなくバランス
決算書を見るとき皆さんはどのように見ているでしょうか?
決算書に記載されている1円単位まで見ていないでしょうか?
その必要は全くありません。
貸借対照表を見るにあたって最も大事なことは数字を細かく見ることではなくバランスを見ることです。
バランスというのはどういうことかと言うと、それぞれの項目が全体に対してどれぐらいの割合なのかということです。
総資産に対して何%をこの項目が占めているのかということです。
会社の規模にもよると思いますが私の場合、金額で言うと最小単位は1万円で見ています。
場合によっては100万単位で見ることもあります。
その下の数字は一切無視します。
項目についても全体に占める割合が小さいものは無視しています。
そのようにしていくと自分の会社がどのようなバランスになっているのかが見えてきます。
会社にとって重要なことが、細かく数字を分析するよりも理解できるようになります。
総資産は減らしなさい
貸借対照表のバランスも良く中身も良いと安心してはいけません。
総資産額の規模というのも重要な項目になってきます。
結論から言うと総資産額はできるだけ小さい方がいいです。
これは売上額と総資産額の関係になってきますが、どれだけ少ない資産で大きな売上を出すかが経営にとっては大切なことになってきます。
業種や業態によって売上と資産の関係というのは様々で一概にこうとは言えませんが、「少ない資産で大きな売上」というのはどの会社にでも共通する目標であると思います。
例えば「今期は売上が50億だったぞー」と喜んでいても、その会社の総資産が100億だったら全く資産をうまく活用していない会社となります。
その一方で「今期は売上が5億だった」という会社の総資産が1億だったら総資産の5倍の売上を出したことになります。
資産はできるだけ小さくして、回転を良くし、売上を大きくすることは経営において一つの重要な課題になってきます。
まとめ
これまで述べてきたように貸借対照表は会社経営の上で最も重要な書類の一つです。
それを深く理解し自分の中に落とし込めれば、今の会社の課題や方向性が見えてきます。
そうすれば問題の解決策や進むべき道も自然と見えてくるでしょう。
貸借対照表を決算の時だけの書類で終わらせず、もっと活用することをオススメします。
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